ドラッグストア、洗剤の棚の前。

「どれも同じに
見える…」

🌱 Step 1

「選べない」には理由がある

みはるさん、今日も洗剤を買いに来た。

洗剤棚の前で、洗剤を 2 つ手に取って見比べるみはるさん

パッケージを見る。成分表を見る。

「どれも同じに見える…」

かえでは泥汚れが気になるし、あやめは香りに敏感だし。家族のことを考えると、余計に選べなくなる。

棚の前で10分。後ろから来た人に気を使って、とりあえず手に取ってみる。でも決められない。

「私、何してるんだろう…」

気づいたら、いつの間にか30分も経っていた。結局「売れてるやつ」を手に取る。

帰りの車の中で、助手席のエコバッグをちらっと見る。

「…まあ、使えればいいか」

そう思おうとするけど、なんだかモヤモヤする。

夕飯の支度をしながら、さとるさんに聞かれた。

「洗剤、買えた?」

「うん、まあ」

さとるさんはそれ以上聞いてこなかった。やさしさなのか、興味がないのか——よくわからなかった。

「また決められなかった…選ぶの、苦手なのかな」

そんな経験、ありませんか?

もし、「私もそうだ」と思ったなら、ひとつ、知っておいてほしいことがあります。

実は、洗剤の種類って、昔に比べてすごく増えてるんです。

粉末だけだった頃から、液体、ジェルボール、濃縮タイプ…パッと見ただけでも20種類、30種類。パッケージは色とりどりで、どれも「これがいい!」とアピールしてくる。

ドラッグストアの洗剤棚。粉末の箱、液体のボトル、ジェルボールの袋が色とりどりにぎっしり並んでいる

迷うのは、数のせいだけじゃありません。

みはるさんの場合は、さらに条件が重なっていました。かえでの泥汚れ、あやめの敏感肌、さとるさんの靴下のにおい…家族のことまで考えたら、もう何が正しいのかわからなくなる。

これ、「選択疲れ」って呼ばれてるんです。商品が多すぎて、脳が疲れちゃう。

「選べない自分がダメ」なんじゃない。「選びにくい状況」があるだけなんです。

じゃあ、このまま迷い続けるしかないの?

そんなことはありません。むずかしいことは、まだ何もしなくて大丈夫。

次に棚の前で固まったら、一度だけ、心の中で言ってみてください。

「これだけあれば、迷って当然」

選ぶ前に、状況に名前をつける。それだけで、「選べない自分」を責める声が、チョッとだけ静かになります。

次の週末、みはるさんはまたドラッグストアに来ていた。

洗剤棚の前に立つ。ずらっと並んだパッケージを見て、思った。

「あ、また迷いそう」

でも、今回はチョッとだけ違った。

「これだけあれば、迷って当然。だって、こんなにあるんだから」

それだけで、棚の前のあの苦しさが、和らいだ。ずっと浅かった息が、チョッとだけ深く吸えた気がした。

次の週末、同じ洗剤の棚の前。何も手に取らずに、顔を少し上げて、ゆっくり息をはくみはるさん

何かが解決したわけじゃない。でも、自分を責めなくなった。

「私がダメなんじゃなくて、状況が大変なだけなんだ」

「知っている」だけで、チョッとだけ変わる。

そう思えたら、もう一歩前に進めます。

でも、こう思いますよね。

「理由はわかった。じゃあ、どうすればいいの?」

次は、そのヒントを一緒に見つけていきましょう。全部調べなくても大丈夫。思ったより、シンプルなやり方がありますよ。

Step 2:全部じゃなくていい

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