選んできた日の、夜

家族で使っていたボディソープが切れて、その週末。近くのドラッグストアで、新しい1本を選んできた。その夜のこと。

小学5年の娘のあやめと一緒に選んだのは、泡で出る、香りのない1本だった。あやめは、石けんを泡立てるのを、めんどうがっていた。

子どもたちが寝たあと、みはるさんは、浴室の棚から、そのサーモンピンクのボトルを取った。表の帯に、「全身シャンプー」。店で、あやめは「髪は、今のでいい」と言っていた。

スマホで、作り手のページを開く。髪にも、体にも使える、とある。「こんな人に」の欄には、「自分で洗いたい時期のお子さまに」。

夜の洗面所。灰みの青の長袖の両手が、片方でスマホを、もう片方でサーモンピンクに薄紫のポンプのボトルを持っている。スマホの画面とボトルの字は読めない

双子の兄のかえでは、きのうも練習から、膝を泥だらけにして帰ってきた。

「泡で、頭から足まで。……かえでの、あの膝も?」

一つの石けんから、泡まで

作り手のページを、さかのぼってみる。作ったのは、第一三共ヘルスケア。ブランドの名前は、ミノン。

作り手の年表によると、ミノンの最初の1つは、1973年の、体を洗う固形の石けんだった。1977年には、頭から足まで1本で洗う、全身シャンプーができた。

泡で出る形ができたのは、2017年。作り手は、この1本を「自分で洗いたい時期のお子さまに」と書いている。泡を作る手間がなく、手のひらにのせて、そのまま洗える。

洗面台の上で、上に向けた大人の手のひら。白くこまかい泡が、小さなすもものくらいの山になってのっている。手首に、灰みの青の袖

同じ作り手の、洗い方のページには、こうある。摩擦は肌の大敵で、汚れはこすらずに落とす。そのすぐあとに、「泡だけでは落ちない汚れもあります」。外遊びをする子どもや、古い角質の気になる肌は、柔らかい素材のタオルなどで、なでるように洗うことを勧めている。

泡を勧める作り手が、泡だけで済まない所も、自分で書いていた。

数日あとの、夕方

平日、日が暮れたころ。かえでが、練習から帰ってきた。膝に、乾いた泥がついている。

風呂の前、みはるさんは、洗面所の棚から、柔らかいタオルを1枚出した。

「膝は、先にシャワーで泥を流して、これで。泡をつけて、なでて。すりむいてる所は、水で流すだけね」

「えー、泡でよくない?」

「泥のところだけね」

かえでは、タオルを受け取って、浴室の扉を閉めた。

夕方の洗面所。くすんだ桜色の長袖ニットのみはるさんの後ろ姿の肩ごしに、コバルトブルーの練習着と濃い灰色の半ズボンのかえでが、たたんだ白いタオルを受け取ろうと両手を出している。両膝に、乾いた薄い砂色の泥が少し。奥に洗濯機と小さな窓、日が暮れたばかりの濃い青の空

合う家、合わない家

香りのない物でいい家なら、合う1本

香りで選びたい人がいる家には、合いません。家族の1本を誰に合わせるか、香りの好みが割れたらどうするかは、ボディソープの選び方に書きました。

合うのは、こんな家

  • 家族で1本にまとめたい家。作り手は、ベビー用を卒業した後の子に向けつつ、製品ページに「赤ちゃんから大人まで使えます」とも書いています。赤ちゃんには、同じ作り手のベビー用もあります(作り手のQ&A)。合うかは、人によります。赤ちゃんの肌に気になる所があるときは、先に小児科か皮膚科で。
  • 香りのない物にしたい家。泡のほうは無香料です。同じ作り手の、液体のほう(しっとりタイプ)には、香りがついています。
  • 子どもが自分で洗う年ごろで、泡を作る手間をはぶきたい家。すすぎ残しがないかは、ときどき一緒に確かめて。
  • 頭から足まで、1本で洗いたい人がいる家。髪は、それぞれのシャンプーのままでもかまいません。

合わないのは、こんな家

  • 香りで選びたい人がいる家。その人の分だけ、分けるのでもかまいません。
  • 外遊びや部活の汚れを、泡だけで落としたい家。作り手も「泡だけでは落ちない汚れもあります」と書き、柔らかいタオルなどを勧めています。
  • 皮膚科にかかっていて、洗い方や洗う物について医師から話がある人がいる家。その話を先に。
  • 前に使った物で肌に合わなかったことがあり、その成分が分かっている人がいる家。この1本の成分の欄と見比べて、迷えば医師に。
  • 値段を抑えたい家。作り手も「高価格かもしれません」と答えています。値段は、下の「買える所」に。
  • 今使っているポンプのボトルに、詰め替えたい家。泡の容器には、泡の詰め替え用だけを入れます。

この1本の要点

  • 品名ミノン全身シャンプー泡タイプ(第一三共ヘルスケア)。医薬部外品。国の承認を受けた名前(販売名)は「ミノン全身シャンプーW」
  • 大きさ本体500mL。詰め替え用400mL・840mL
  • 香り無香料
  • 使う所体と、髪・頭皮(働きは、下の「もう少し詳しく」に)
  • 使わない所「傷やはれもの、湿疹等、異常のある部位には使わない」(作り手の注意)。多くの品に書いてある注意です。すり傷は水で流し、湿疹の所の洗い方は、皮膚科医に聞きます

この1本を買える所

ドラッグストアの店頭でも売っています。

もう少し詳しく

  • 作り手の試験の表示2025年の作り手の発表では、アレルギーテスト済み・パッチテスト済み・敏感肌の人による連用テスト済み。どれにも「すべての方にアレルギーや皮膚刺激が起こらないというわけではありません」と添えています
  • 洗う成分植物性アミノ酸系の洗浄成分、弱酸性(どちらも作り手の表示)
  • 働き(体)「皮膚の清浄、にきび・かみそりまけ及び肌あれを防ぐ。」
  • 働き(髪・頭皮)「毛髪・頭皮を清浄にする。ふけ・かゆみを防ぐ。毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ。毛髪・頭皮をすこやかに保つ。」(2行とも製品ページの効能。原文は1つづきで、体と髪・頭皮に分けたのはこの記事です)
  • 使う量「適量」(製品ページ)。何回押すかは、作り手は書いていません。泡のポンプは、1回押すと、同じ作り手のベビー用の3倍の量が出る作りで、広い範囲に伸ばしても泡が長持ちするように、と作り手は書いています(作り手のQ&A)。小さい子には、少なめから
  • 有効成分アラントイン、グリチルリチン酸2K
  • 作り手の注意赤み・はれ・かゆみ・刺激、色抜けや黒ずみなどが出たら(使った肌に日が当たって出たときも)、使うのをやめて皮膚科医に相談する。使いつづけると悪くなることがある。目に入ったら、すぐに洗い流し、異物感が残るときは眼科医に相談する(製品ページの注意から)
  • 困ったとき第一三共ヘルスケア お客様相談室(0120-337-336。9:00〜17:00、土・日・祝日・当社休日を除く)